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Wimbledon ウィンブルドン

MyLondon シリーズ

前記事にロンドン・マラソンがロンドンの春爛漫を告げる行事という旨を書いた。それになぞらえて言えば、ウィンブルドン (全英テニス選手権) はロンドンが一年で最も良い季節にあることを告げる行事だと思っている。

3月から4月にかけて段々と日が伸び、ボートレース、競馬、そしてロンドン・マラソンと続く風物詩行事について前記事に書いた。さらに加えると、3月から4月にかけてイースター (復活祭) があり、イースター・サンデーの前の金曜 (Good Friday) と次の月曜 (Easter Monday) は休日で、この連休に出かける人も多い。5月、陽射しはさらに明るくなり、5月最初の月曜と最後の月曜は休日 (bank holiday) で、明るく過ごしやすい気候の中で休日を楽しむことが出来るようになっている。そして6月、日は増々伸び気温も上がって初夏の様相を帯び、1年で最も良い季節と感じられる。その6月の最終週にウィンブルドンは開催される。ウィンブルドンが終われば、あとはうだるような暑さの夏の到来、これが私の持っているウィンブルドンのイメージだ。イギリス人的には、ウィンブルドンはイチゴに生クリームをかけて食べることと結びつくらしい。なお2015年までは6月最終週がウィンブルドンのスタートだったが、2015年からは選手の体調管理のためフレンチ・オープン閉会後3週間経ってからの開催となり (*1)、7月に入ってからの開催になることもある。
*1) All England Club confirms Wimbledon date change

 

以下は私が訪れた1998年の経験をもとに記述している。現在のチケットの購入方法の詳細は把握していない。

ウィンブルドン・テニスの入場券は、センターコートとNo.1コート (*2) はそれぞれ専用の入場券が必要、その他は一般入場券を購入して入場し、見たい試合のコートの周りで適当に観戦することになる。当日券もあるが、何時間も並んで買うことになる。もっとも、早めに行って並んでチケットを買うのもウィンブルドン体験の1つと言える。観戦を終えた人のチケットなど、不要になったチケットの再販も公式に行われている。主催者は認めていないが、観戦を終え会場を去る人がこれから入場する人にチケットを安価で売るという個人間売買も行われていたが、取り締まりは年々厳しくなっているようだ。
*2) 現在特別に入場券が必要なのはNo.3コートまで

 

場内はかなり広く、特定の選手や試合を見る目的ではなくても、広大な公園を散策する感じで楽しめる。

 

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センターコート入口

 

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ヤナ・ノボトナ (Jana Novotná)。1998年のこの大会、女子シングルスは彼女が優勝した。

 

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大型テレビで観戦できる芝生広場、アオランギ・テラス (Aorangi Terrace)。Aorangi はニュージーランドの最高峰マウント・クック (Mount Cook) のマオリ語での呼び名。ここにニュージーランドラグビークラブのグランドがあったかららしい。英国選手の活躍に従い、ヘンマンヒル (Henman Hill)、そして今はマレー・マウンド (Murray Mound) と呼び方が変わっている (*3)。
*3) Henman Hill - Wikipedia

 

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大型テレビに映るマルチナ・ヒンギス (Martina Hingis)。ヒンギスはこのとき17歳。4大大会シングルスではすでに前年の全豪オープンで優勝している。このウィンブルドンでは準決勝でノボトナに敗れたが、ノボトナと組んだダブルスでは優勝した。なお上の Aorangi テラスの写真のテレビに映っている選手は、ヒンギスが3回戦で対戦したエレーナ・リホフツェワ (Elena Likhovtseva) のようだ。

 

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センターコート。今は開閉式の屋根 (2009年完成) がある。