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hidsgoの旧い記録

London AtoZ 紙の地図

MyLondon シリーズ

私がロンドンに滞在していた2000年前後、インターネットは既に普通に使われていたがグラフィクスの表示は時間がかかり、今のgoogle mapのようにスクロールや拡大が自在なものはまだまだだった。またスマホの出現前で、今のように出先でスマホで位置と地図を確認するということもなく、紙の地図がまだ実用的で重宝していた。

 

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ロンドン居住者必携、London AtoZマップ(左)。地図にロンドンのすべてのstreet名が記載されている。住所だけ聞いた場所へ行くときはまず索引でstreet名を捜し、地図で場所を確認して行くことになる。住所がわかればこの地図で何処へでも行ける。逆にこの地図がないと、相手に道案内を聞かないと目的の場所に辿り着けない。ボロボロになるまで使った。破れかけた縁を留めていたテープも剥がれかけている。表紙下にかすれて見える「d」のマークは、購入したDillons書店のスタンプだ。ちなみにDillonsはその後Waterstonesになった。

AtoZマップだけでは施設やお店の情報が充分でないことがあり、ロンドン中心部を歩くときは写真右のような観光案内を兼ねた地図を持っていると、何が何処にあるかよくわかり便利だった。Street名も入っているから中心部だけならこのマップで足りる。

 

当時ネットの地図としてはsteetmap.co.ukという地図サイトが比較的よく使われ始めていた。現在UKのオンライン地図情勢がどのようになっているか、知りたいところである。

 

Olympic Stadium オリンピック・スタジアム

今までのMyLondon シリーズは2000年頃の写真がほとんどだったが、今回は2010年3月に訪英した際のもの。

2012年ロンドンオリンピック (London Olympics) のメイン会場として、ロンドン東部のストラットフォード (Stratford) という地区が選ばれた。元々このあたりは下町の質素な環境だった。2010年に訪れた時は、公園などの空き地を中心にオリンピック施設の建設の真っ最中で、街の大規模な再開発が進行していた。

 

選手村。まだほとんど何もない。

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 スタジアム。開催2年前はまだこんな状態。

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スタジアム周辺はオリンピック公園として整備される予定。これはどこからどういう向きで撮ったものか、今わからない。。

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ストラットフォードにはユーロスター駅もできる。ロンドン中心部からは地下鉄でアクセス。建設中の現在は、ストラットフォードの1つ隣の駅近くに、現場を見渡せる見学場所がある。

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2010年以降イギリスを訪れてない。オリンピック施設の完成形はテレビでスタジアムを見たくらい。今はどうなっているのだろう。

 

Samuel Johnson's house サミュエル・ジョンソンの家

MyLondon シリーズ (写真は2000年代初頭に撮影)

 

「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ。ロンドンには人生が与えうるもの全てがあるから。」

Sir, when a man is tired of London, he is tired of life; for there is in London all that life can afford.

サミュエル・ジョンソン (1709-1784)  

 

この言葉でよく知られているというか、この言葉以外はほとんど知らなかった人であるが、ジョンソン博士は英語辞典の編纂など文芸界に大きな足跡を残している。ロンドンの家がホーボン (Holborn) に残されている。活発、社交的で人生を大いに楽しもうという姿勢だったようで、上の言葉もその性格を反映しているといえる。

 

ジョンソン博士の家 (Dr. Johnsons House)。場所: 17 Gough Square, London, EC4A 3DE

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ここに住んでいたことを示すplaque

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書斎

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書斎

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家の前の愛猫ホッジ (Hodge) の像

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 近づいてみる

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現在のホームページ

www.drjohnsonshouse.org

 

London Eye ロンドン・アイ

MyLondon シリーズ

ロンドン・アイ (London Eye)。ロンドン中心部、テムズ河畔にある観覧車。ビッグベン (Big Ben) の対岸で、旧市庁舎の横に位置する。1999年末に完成、2000年3月から営業を開始した。今でこそ誰もが知る観光スポットになったが、当初はミレニアム事業として数年間だけの催し物として計画された。けれども人気が高く常設されることになったのだった。

大型でガラス張りのカプセルがゆっくりと回り、乗客はロンドンの素晴らしい景色を360度楽しめる。

通常の観覧車は両側から支えられたホイールにカゴがぶらさがっているが、ロンドン・アイは片側だけからの支柱がホイールを支えているのが特徴。そしてホイールの回転とともに、ホイールに固定されているガラス張りカプセルを回転する。両側からホイールを支えたほうが観覧車の製作は楽だが、設計者はこのデザインに拘った。ホイールを支える回転軸は相当な荷重がかかるが、製作するメーカーを探し求めた結果、チェコシュコダ (Skoda) 社に依頼することになった。ホイールは、モーターがホイール底部のタイヤを回転させることにより、タイヤとの摩擦で回転する。

ロンドン・アイ製作のドキュメンタリ―番組を観たことがある。デザインを募ったとき、日本の会社が両側から支える案を提出したが、それは没にしたというくだりがあった。日本だったらデザインよりも費用や安全性のために両側案でよしとしてしまうかもしれないのに、あくまでデザインやアイデアに拘る、だから斬新で新しいものが生まれるんだなと思ったものだ。

London Eye はゆっくり回る。1周約30分かけてゆっくりゆっくり回る。これも英国っぽいなと思ったものだ。開業して少し経った頃、当時売り出し中の10代女性シンガーが、ラジオ番組でロンドン・アイについて、「もっと早く回ればいいのに」と言ったのには思わず笑った。まあそう思うかもしれないが、そこはゆったり構えるんだ。

片側から支えられたホイールとともに全面ガラス張りの大カプセルがゆっくり回る斬新なデザイン。すっかりロンドン名物として定着した。

 

以下の写真は2002年に撮ったもの。今は新しいビルなどが建ち景観は変わっているだろう。いつか新しい景観と比べてみるのも楽しみだ。

全体像。

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ホイールとカプセル。支柱が片側からホイールを支えている。

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カプセル。ガラス張り。

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国会議事堂 (ウエストミンスター宮殿 The Palace of Westminster)、ビッグベン、その後ろにウエストミンスター寺院 (Westminster Abbey)。2011年4月29日ウイリアム王子とケイト妃がここで挙式した。また歴史上の有名人が眠り、最近 (2018年) ではホーキング博士がここに埋葬された。

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バッキンガム・パレス (Buckingham Place; 中央)。

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ウォータールー (Waterloo) 駅。当時は (2007年まで) ユーロスターターミナル駅だった。

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チャリングクロス (Charing Cross) 駅。後方にBTタワー、右側にトッテナムコートロード駅近くのセンターポイント (Centre Point) ビルが見える。

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大英博物館 (British Museum) 付近をズームして見る。大英博物館図書室 (British Museum Reading Room) の丸い屋根が中央に見える。右奥にはセントパンクラス (St. Pancras) 駅の一部が見える。この地域を私はよく知っており、つい詳細まで見入ってしまう。

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セントポール寺院 (St. Paul’s Cathedral)。テムズ川の手前にオキソタワー (Oxo Tower)。右奥の高い建物はナットウエスト・タワー (NatWest Tower)。今確かめたら名称が変わって「タワー42」となったらしい。その右側、画像右端の工事中の骨組みだけの建物は、ガーキン (The Gherkin、2003年完成) と思う。

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ロンドン・アイすぐ横の旧市庁舎。この写真を撮った頃までには、市庁舎はサザク (Southwark) に出来た新しい建物に移っていたようだ。ロンドン水族館はこの建物内にある。

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以上、写真は2002年のもので、元原稿は社内記事用に2011年に書いた。だから2011年のロイヤルウエディングに言及している。こうやって写真を眺めていると、ロンドン愛が呼び起こされる。今のロンドンを見てみたい。ロンドン愛を呼び起こす London Eye、ダジャレすみません、でも本当にそうです。

 

8月31日 Kensington Palace ケンジントン・パレス

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1997年8月31日、私はロンドンに居た。前日の30日土曜日に知人の誕生日パーティがあり、私は知人宅の広間でザコ寝した。31日朝1人起きて外へ出ると、いつもと何か様子が違った。街がひっそりと静まりかえり、時折喪服の婦人が教会へ急ぎ足で向かう。日曜だから平日の通勤時とは違うだろうし、教会に行く人もいるだろう。でも何か違う、まるで国家元首が亡くなったみたいだと思った。駅へ向かう途中、売店に並ぶ新聞の大見出しで事故を知った。「PRINCESS DI DIED」「DIANA DEAD」。下宿に帰ると、家主のおばさんがテレビを見ながら泣いていた。8月31日未明、ダイアナ妃 (Princess Diana) パリで事故死。36歳。

ロンドンの何カ所かの宮殿では市民が何時間も並んで記帳した。妃の住まいだったケンジントン・パレス (Kensington Palace) 前の広場は、しばらくの間献花で埋め尽くされたのだった。このとき長男ウィリアムは満15歳、次男ハリーは満12歳。

 

当時の写真。

セント・ジェームズ・パレス (St. James’s Palace) 前に記帳のために並ぶ人々。

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私も四~五時間かけて並び記帳した (何で日本人のおまえがという声もあったが。。)。

列の前に掲げられているボードには「THE BOOK OF CONDOLENCE QUEUE」と書かれている。記帳のための列。

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写真の整理をしておらず場所を記録してなかったが、門の形からバッキンガム・パレス (Buckingham Palace) 前のようだ。

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公園にも花とメッセージ。セント・ジェームズ・パーク (St. James’s Park) かハイドパーク (Hyde Park) だろうが、広い感じはハイド・パークだろうか。

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ケンジントン・パレス (Kensington Palace) 前。

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2005年撮影のケンジントン・パレス。献花や写真が絶えることはない。

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Tate Modern テイト・モダン

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Tate Modern、テイト・モダン(*1)、テイト現代美術館。ロンドンにはテイト美術館(*2) が19世紀末からミルバンク地区にあるが、その現代芸術専用ギャラリーとして2000年にオープンした美術館。一番の特徴は、以前の火力発電所の建物を使用していること。テムズ河畔にあり、川をはさんでセント・ポール大聖堂の向かい側に位置する。両者の間には歩行者橋ミレニアム・ ブリッジが架かる。有名なセント・ポール大聖堂を見学し、ミレニアム・ブリッジを渡り、テイト・モダンの建物に入るのは、ちょっとしたロンドン体験であろう。ただテイト・モダンの展示物については、現代芸術の常として、さまざまな意見があるようである。

*1 Tateの日本語表記は「テート」がよく使われているようだがここではテイトにする
*2 2000年まではTate Gallery、2000年以降はTate Britain

 

ミレニアム・ブリッジから見るテイト・モダン。

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タービン・ホール (Turbine Hall)。旧火力発電所。壮観。

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テイト・モダンの対岸、St. Paul Cathedral セント・ポール大聖堂英国国教会の大聖堂。チャールズ皇太子とダイアナ妃が1981年に結婚式を挙げた場所としても有名。写真手前の人たちは結婚式が終わったところのようだ。

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ミレニアム・ブリッジ。テイト・モダンから見る。2000年に開通したが、多勢の人が渡ると共振により予想以上の揺れが生じたため3日後に閉鎖、2002年に再開通したという経緯がある。「ゆらゆらブリッジ (Wobbly Bridge)」という皮肉混じりの愛称の所以である。

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ミレニアム・ブリッジからの眺め。南東方向。中央右の白い壁の建物はGlobe Theatre (グローブ座、ロンドンのシェークスピア劇場)。

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上の写真から15年経過し、今の風景は少し変化している。Google Street Viewでほぼ同じ角度の眺めがこちら。スクショとその下にStreet Viewのリンク。

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Street Viewへのリンク: https://goo.gl/maps/REDcHwDNjyn

今はザ・シャード (The Shard) が見えるのだ。

 

【Tate Modern ホームページ】

www.tate.org.uk

【地図】

 

Eltham Palace エルサム・パレス

MyLondon シリーズ

ロンドン南東部にある邸宅。中世には王室が使用していたが、その後廃れた建物を1930年代に資産家が購入、アール・デコ (Art Deco) 調の改装を施した。1995年に English Heritage の管理となり公開されている。中世と近代の様式が共存する建物と周囲の庭園を楽しむことができる。ロンドン中心部から電車で30分ほどで、日帰り散歩に適している。

 

入口付近

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壁のモチーフ。何を表しているのだろう?

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アール・デコ (Art Deco)

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グレート・ホール (Great Hall)
15世紀の木造建築

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建物はお堀に囲まれている

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庭園

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鳥たちものんびり

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エルサム・パレス入口手前の広場にいた馬の親子(と思う)。絵に描いたような平和な風景だった。

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切り抜いて自分のアイコンとして使用していた時期もあった。

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ホームページ

www.english-heritage.org.uk

 

地図

電車の場合 Mottingham または Elthamから。私は (15年くらい前) Elthamから歩いた。